2022年5月12日 / 最終更新日 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第154夜「夜を走る」佐向大監督 とにかく思いも寄らない展開になる映画に出くわしたときほど、心躍ることはない。主人公だった人物が途中でいなくなるとか、会話の相手は実はもう死んでいる人だとか、いい意味で予想を大きく裏切られる体験をするたびに、だからこそ映 […]
2022年5月5日 / 最終更新日 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第153夜「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」フィリップ・ファラルドー監督 ときどき、と言うか、ごくごくたまになんだけど、あ、これは自分の映画だ、と思う作品に出くわすことがある。映画というものは本来、共感とか感情移入といった物差しで測ってはいけないと自戒しているが、どうしても個人的な心情や記憶 […]
2022年4月29日 / 最終更新日 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第152夜「チロンヌㇷ゚カムイ イオマンテ」北村皆雄監督 産経新聞在職中は割といろんなところに異動を命じられ、おかげで大いに知見を広げることができた。中でも2010年7月からおよそ3年にわたって赴任した北海道は、相当な学びの場になったと思っている。アイヌの文化にじかに接すると […]
2022年4月22日 / 最終更新日 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第151夜「アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ」ラドゥ・ジューデ監督 昨年2021年のカンヌ国際映画祭は、最高賞のパルムドールに「TITANE/チタン」(ジュリア・デュクルノー監督)というかなり攻めている作品を選び出して度肝を抜いたが、ベルリン国際映画祭の金熊賞作品も相当なものだ。ルーマ […]
2022年4月15日 / 最終更新日 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第150夜「メイド・イン・バングラデシュ」ルバイヤット・ホセイン監督 ジェンダーギャップ指数というものがある。世界経済フォーラムが政治、経済、教育、健康の4つの分野で男女格差を数値化しているもので、2021年は156カ国を対象に調査し、日本は120位とかなり低くランク付けされているのはご […]
2022年4月7日 / 最終更新日 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第149夜「ふたつの部屋、ふたりの暮らし」フィリッポ・メネゲッティ監督 第94回アカデミー賞で、濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」が国際長編映画賞に輝いた。残念ながら作品賞の獲得はかなわなかったものの、大変な栄誉であることには間違いない。ここ数年の同賞受賞作を見ても、トマス・ヴィンター […]
2022年4月1日 / 最終更新日 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第148夜「猿ノ王国」藤井秀剛監督 どういうわけか、この週末は2021年の第74回カンヌ国際映画祭で話題を呼んだ作品の封切りが集中している。最高賞のパルムドールに輝いたジュリア・デュクルノー監督の「TITANE/チタン」に、パルムドールに次ぐグランプリを […]
2022年3月24日 / 最終更新日 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第147夜「ベルファスト」ケネス・ブラナー監督 笑顔があふれるいとおしい街が、ある日突然、戦場になる。まさに今、ウクライナで起こっていることだが、ケネス・ブラナー監督の自伝的作品「ベルファスト」で描かれているのも、穏やかな日常が壊れていく恐怖と、それでも生きている限 […]
2022年3月18日 / 最終更新日 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第146夜「森のムラブリ インドシナ最後の狩猟民」金子遊監督 思えば子どものころ、テレビでしょっちゅう秘境ものの番組をやっていた気がする。秘境とは言っても、「水曜スペシャル」の川口浩探検隊シリーズのようにお膳立てしたものも多かったのだろうけど、未開の地に分け入っていくと聞くだけで […]
2022年3月10日 / 最終更新日 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第145夜「林檎とポラロイド」クリストス・ニク監督 日本ほど世界の多種多様な映画をスクリーンで見ることができる国はないと言われる。目利きの配給会社が海外の映画祭などで発掘し、日本独特の文化であるミニシアターが助成なんかなくても頑張って上映してくれるおかげだが、最近はアー […]