2022年3月24日 / 最終更新日時 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第147夜「ベルファスト」ケネス・ブラナー監督 笑顔があふれるいとおしい街が、ある日突然、戦場になる。まさに今、ウクライナで起こっていることだが、ケネス・ブラナー監督の自伝的作品「ベルファスト」で描かれているのも、穏やかな日常が壊れていく恐怖と、それでも生きている限 […]
2022年3月23日 / 最終更新日時 : 2022年3月23日 vicFuji_ws_h31 シネマティックな人々 誰かと語りたい体感する映画 「親密な他人」中村真夕監督 見るたびに新鮮な発見が得られるのは間違いないだろう。公開中の「親密な他人」は、コロナ禍の閉塞感に覆われた現代社会を背景に、息子への愛にとらわれた母親と、母親の愛に飢えた青年との謎めいた交流を軸にしたサスペンススリラーだ […]
2022年3月18日 / 最終更新日時 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第146夜「森のムラブリ インドシナ最後の狩猟民」金子遊監督 思えば子どものころ、テレビでしょっちゅう秘境ものの番組をやっていた気がする。秘境とは言っても、「水曜スペシャル」の川口浩探検隊シリーズのようにお膳立てしたものも多かったのだろうけど、未開の地に分け入っていくと聞くだけで […]
2022年3月10日 / 最終更新日時 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第145夜「林檎とポラロイド」クリストス・ニク監督 日本ほど世界の多種多様な映画をスクリーンで見ることができる国はないと言われる。目利きの配給会社が海外の映画祭などで発掘し、日本独特の文化であるミニシアターが助成なんかなくても頑張って上映してくれるおかげだが、最近はアー […]
2022年3月3日 / 最終更新日時 : 2022年3月3日 vicFuji_ws_h31 シネマティックな人々 セクハラの根底にある差別意識をえぐる 「ある職場」舩橋淳監督 ある職場で実際に起きたセクシャルハラスメント事件をフィクションとして再構築した「ある職場」は、単に個別の事例を描いた映画ではない。作品の背後に横たわっているのは日本社会が抱える根本的な問題であり、一人一人の登場人物はど […]
2022年3月2日 / 最終更新日時 : 2022年3月2日 vicFuji_ws_h31 シネマティックな人々 困難を乗り越えるには笑いが必要 「永遠の1分。」曽根剛監督 どんなにつらく悲しい状況でも、笑うことは大事――。東日本大震災をモチーフにコメディー要素を絡めた映画「永遠の1分。」は、そんな信念で作られた。手がけたのは、アメリカにヨーロッパに韓国、台湾、香港と、世界各地で映画を撮っ […]
2022年2月25日 / 最終更新日時 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第144夜「金の糸」ラナ・ゴゴベリゼ監督 年明け早々に飛び込んできた岩波ホールの7月閉館のニュースは大きな衝撃だった。何しろ当方が上京した1979年当時からあの神保町の交差点には岩波ホールが存在し、ここでしか見られない良質の作品をこつこつ上映していた。空気のよ […]
2022年2月17日 / 最終更新日時 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第143夜「マヤの秘密」ユヴァル・アドラー監督 こちらの勝手な思い込みなんだけど、アメリカ映画というととかく分かりやすくてはっきりしている娯楽の王道というイメージがある。ヨーロッパ映画のように複雑で屈折した余韻がいつまでも残る作品ってあんまりないんじゃないかなと思っ […]
2022年2月16日 / 最終更新日時 : 2022年2月16日 vicFuji_ws_h31 シネマティックな人々 自由に国境を越える映画づくりを 「ホテルアイリス」奥原浩志監督 あそこに泊まったのが運の尽き、と冗談めかして話す。日中合作の「黒四角」(2012年)など、国境を越えて活躍する奥原浩志監督(53)の新作「ホテルアイリス」は、中国大陸に間近い台湾の離島、金門島で全編を撮影した日台合作映 […]
2022年2月10日 / 最終更新日時 : 2022年9月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第142夜「ちょっと思い出しただけ」松居大悟監督 松居大悟監督は、いま最も見逃せない映画作家の一人と言って間違いない。劇団ゴジゲンを率いる演劇人でありながら、毎年のようにコンスタントに映画を撮り続けていて、しかもどの作品にも革新的な創意工夫が施されている。毎回毎回、新 […]