2023年5月11日 / 最終更新日 : 2023年5月11日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第204夜「TAR/ター」トッド・フィールド監督 学生時代、大学のオーケストラに所属していた。パートは金管楽器のホルンで、勉強そっちのけで部室に入り浸っていたものの、どちらかというと音楽よりも毎晩の飲み会の方に熱心だった。卒業後はほとんど楽器に触っていないが、愛器のア […]
2023年5月4日 / 最終更新日 : 2023年5月4日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第203夜「EO イーオー」イエジー・スコリモフスキ監督 恐らくポーランド出身のイエジー・スコリモフスキ監督ほど、たびたび日本を訪れている世界の巨匠はいないのではないか。何しろ2012年にスタートした「ポーランド映画祭」では毎年、監修を務めていて、2020年にコロナ禍になるま […]
2023年4月27日 / 最終更新日 : 2023年5月4日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第202夜「セールス・ガールの考現学」センゲドルジ・ジャンチブドルジ監督 モンゴルには一度行ったことがある、ということは以前にも書いた。1991年の夏で、日本、モンゴル合作の映画「チンギス・ハーン」(1992年、ベグズィン・バルジンニャム監督)のロケを取材するためだったが、撮影現場だった見渡 […]
2023年4月20日 / 最終更新日 : 2023年4月20日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第201夜「ヴィレッジ」藤井道人監督 藤井道人監督の快進撃が止まらない。「新聞記者」(2019年)で世間をあっと言わせたのがまだ4年前で、その後、「宇宙でいちばんあかるい屋根」(2020年)、「ヤクザと家族 The Family」(2021年)、「余命10 […]
2023年4月13日 / 最終更新日 : 2023年4月13日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第200夜「聖地には蜘蛛が巣を張る」アリ・アッバシ監督 イラン出身で北欧を拠点に活動するアリ・アッバシ監督の最新作「聖地には蜘蛛が巣を張る」は、娼婦連続殺人事件をモチーフにした社会派娯楽作だ。実はこの題材、1週間前の4月7日に公開が始まったイタリアン・ホラーの帝王、ダリオ・ […]
2023年4月6日 / 最終更新日 : 2023年4月6日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第199夜「ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう」アレクサンドレ・コベリゼ監督 コーカサス地方の小国、ジョージアが映画王国だと教えてくれたのは、東京・神保町にあった老舗映画館の岩波ホールだった。ギオルギ・シェンゲラヤ監督の「ピロスマニ」(1969年)をはじめ、テンギズ・アブラゼやオタール・イオセリ […]
2023年3月30日 / 最終更新日 : 2023年3月30日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第198夜「トリとロキタ」ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督 ベルギーのジャン=ピエールとリュックのダルデンヌ兄弟には、ちょっと後ろめたい思い出がある。1997年の3月に「イゴールの約束」(1996年)で2人が来日したとき、インタビュー取材の機会に恵まれたのだが、その後、当方は4 […]
2023年3月23日 / 最終更新日 : 2023年3月23日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第197夜「雑魚どもよ、大志を抱け!」足立紳監督 足立紳という人は、どちらかというと映画監督よりも脚本家として高く評価されているような気がする。 そもそも世の中に認められるようになったのは、松田優作賞と菊島隆三賞を受賞した「百円の恋」(2014年、武正晴監督)の脚本 […]
2023年3月17日 / 最終更新日 : 2023年3月17日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第196夜「Single8」小中和哉監督 今年2023年の第95回アカデミー賞は、「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」(ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート監督)の圧勝で幕を閉じた。作品賞を筆頭に監督賞、脚本賞など主要7部門での受賞はちょ […]
2023年3月10日 / 最終更新日 : 2023年3月10日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第195夜「書かれた顔 4Kレストア版」ダニエル・シュミット監督 常々、後世に残すべき美しい風景なり素晴らしい芸術なりは、単なる記録としてではなく、感性の豊かなクリエイターが手がける創作映像の中でこそ輝き続けると思っている。大自然の絶景にしろ、国宝級の文化財にしろ、カタログのように何 […]