2023年6月22日 / 最終更新日時 : 2023年6月22日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第209夜「遺灰は語る」パオロ・タヴィアーニ監督 イタリアの名匠、タヴィアーニ兄弟と聞いて思い出すのは、かつて六本木にあったミニシアターのシネ・ヴィヴァン・六本木だ。1985年だから就職1年目のときのことになるが、学生時代のイタリア通の友人が見ておくべき映画だと勧めて […]
2023年6月16日 / 最終更新日時 : 2023年6月16日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第208夜「世界が引き裂かれる時」マリナ・エル・ゴルバチ監督 映画というものはときどき、作られたときと公開されるときのタイムラグで、とんでもなく大きな意味を持ってしまうことがある。ウクライナ出身のマリナ・エル・ゴルバチ監督が手がけた「世界が引き裂かれる時」は、2014年にウクライ […]
2023年6月8日 / 最終更新日時 : 2023年6月16日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第207夜「プチ・ニコラ パリがくれた幸せ」アマンディーヌ・フルドン、バンジャマン・マスブル監督 いつのころからだろう、国内の映画興行ランキングはすっかりアニメーション作品が上位を占めるようになってしまった。別にアニメーションが悪いってことではなくて、昨年12月の公開来、いまだにトップ10にとどまっている「THE […]
2023年6月1日 / 最終更新日時 : 2023年6月1日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第206夜「怪物」是枝裕和監督 生涯で一度きりのカンヌ国際映画祭に参加したのは2016年のことだから、もう7年も前になる。会社の特別休暇を取って、航空運賃も宿泊代も自費で駆けつけた念願のカンヌだったけど、7年もたつとそろそろ記憶があやふやになってきて […]
2023年5月25日 / 最終更新日時 : 2023年5月25日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第205夜「波紋」荻上直子監督 荻上直子監督と言えば、PFF(ぴあフィルムフェスティバル)のスカラシップ制度で作った劇場第1作の「バーバー吉野」(2003年)をはじめ、フィンランドで撮影した「かもめ食堂」(2005年)、南の島が舞台の「めがね」(20 […]
2023年5月19日 / 最終更新日時 : 2023年5月19日 vicFuji_ws_h31 シネマティックな人々 高齢男性同性愛者の実像を可視化 「老ナルキソス」東海林毅監督 「ナルキソス」とは、ギリシャ神話に登場する美少年のことだ。自分しか愛せないナルキソスは自己愛を意味するナルシシズムの語源にもなっているが、映画「老ナルキソス」の主人公はナルシストの男性同性愛者で、孤独のまま高齢を迎えた。 […]
2023年5月11日 / 最終更新日時 : 2023年5月11日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第204夜「TAR/ター」トッド・フィールド監督 学生時代、大学のオーケストラに所属していた。パートは金管楽器のホルンで、勉強そっちのけで部室に入り浸っていたものの、どちらかというと音楽よりも毎晩の飲み会の方に熱心だった。卒業後はほとんど楽器に触っていないが、愛器のア […]
2023年5月4日 / 最終更新日時 : 2023年5月4日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第203夜「EO イーオー」イエジー・スコリモフスキ監督 恐らくポーランド出身のイエジー・スコリモフスキ監督ほど、たびたび日本を訪れている世界の巨匠はいないのではないか。何しろ2012年にスタートした「ポーランド映画祭」では毎年、監修を務めていて、2020年にコロナ禍になるま […]
2023年4月27日 / 最終更新日時 : 2023年5月4日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第202夜「セールス・ガールの考現学」センゲドルジ・ジャンチブドルジ監督 モンゴルには一度行ったことがある、ということは以前にも書いた。1991年の夏で、日本、モンゴル合作の映画「チンギス・ハーン」(1992年、ベグズィン・バルジンニャム監督)のロケを取材するためだったが、撮影現場だった見渡 […]
2023年4月21日 / 最終更新日時 : 2023年4月21日 vicFuji_ws_h31 シネマティックな人々 2人で映画を作ることに意味がある 「J005311」監督の河野宏紀&主演の野村一瑛 役者をやめる前に、映画を1作品は作りたい。9年前に俳優の養成所で知り合った2人が、そんな思いを胸に2人きりの出演で作った映画が話題を呼んでいる。「J005311」は、偶然に出くわした男2人のよそよそしいドライブ旅行を手 […]