2025年2月20日 / 最終更新日時 : 2025年2月20日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第279夜「ブルータリスト」ブラディ・コーベット監督 上映時間が3時間半を超えると聞くと、さすがに身構える。もっと長い映画はいくらでもあるし、2020年の東京フィルメックスで8時間の大作「仕事と日(塩谷の谷間で)」(2020年、C.W.ウィンター、アンダース・エドストロー […]
2025年2月13日 / 最終更新日時 : 2025年2月22日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第278夜「恋脳Experiment」岡田詩歌監督 「一粒で二度おいしい」というキャラメルのコマーシャルがあったが、この「恋脳Experiment」はまさにそのキャッチコピーを地でいくような映画と言えるかもしれない。一度目と二度目とでは印象ががらりと異なり、でもそれでいて […]
2025年1月30日 / 最終更新日時 : 2025年1月30日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第277夜「ザ・ルーム・ネクスト・ドア」ペドロ・アルモドバル監督 ロサンゼルスの山火事で2度も延期になったアカデミー賞のノミネート発表が無事、行われた。最多は作品賞を含む12部門13ノミネートとなったフランスのジャック・オーディアール監督作品「エミリア・ペレス」で、「ブルータリスト」 […]
2025年1月24日 / 最終更新日時 : 2025年1月24日 vicFuji_ws_h31 シネマティックな人々 ありのままの自分を受け入れる 「雪子a.k.a.」草場尚也監督 ラップと教育と自己受容。何か三題噺のお題のようだが、この3つの要素を絶妙に絡み合わせて初の劇場用映画を作り上げた。アルゼンチンやインドネシアなど、世界各地の映画祭で評判を呼んでいる「雪子a.k.a.」を手がけた草場尚也 […]
2025年1月23日 / 最終更新日時 : 2025年1月25日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第276夜「TOUCH/タッチ」バルタザール・コルマウクル監督 日本を舞台にした外国映画と言うと、一昔前までは日本文化の理解度が足りず、噴飯ものと評された作品も少なからずある。サミュエル・フラー監督の「東京暗黒街 竹の家」(1955年)なんて、戦後間もなくの浅草や銀座の雑踏がワイド […]
2025年1月16日 / 最終更新日時 : 2025年1月16日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第275夜「室町無頼」入江悠監督 時代劇の盛衰について、ちらっとだけひもといたことがある。戦後50年となる1995年のこと、2年にわたって産経新聞に連載された大型企画「戦後史開封」の一環として、聖地の京都・太秦に何度か足を運ぶなど、ほんのさわりではあっ […]
2025年1月2日 / 最終更新日時 : 2025年1月2日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第274夜「ブラックバード、ブラックベリー、私は私。」エレネ・ナヴェリアニ監督 ジョージアという国を取り上げるとき、一言でどう修飾すればいいか、いつも悩む。地理的には東欧とも中東とも西アジアとも言えず、一番しっくりくるのは南コーカサスなのだが、そもそもコーカサスという地域もイメージしにくい。バルト […]
2024年12月27日 / 最終更新日時 : 2024年12月27日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第273夜「苦悩のリスト」ハナ・マフマルバフ監督 「子どもたちはもう遊ばない」モフセン・マフマルバフ監督 中東イランの映画人というと、苦難の道を歩んでいるというイメージが強い。日本でのイラン映画人気に火をつけたアッバス・キアロスタミ監督の「友だちのうちはどこ?」(1987年)も検閲の目をかいくぐるために子どもを描いたと言わ […]
2024年12月13日 / 最終更新日時 : 2024年12月13日 vicFuji_ws_h31 ミッドナイトレビュー 第272夜「キノ・ライカ 小さな町の映画館」ヴェリコ・ヴィダク監督 北欧フィンランドの名匠、アキ・カウリスマキ監督には一度、来日インタビュー取材で会ったことがある。モノクロ無声映画「白い花びら」(1999年)の公開を控えた2000年4月のとある昼下がり、今で言う奥渋谷にある小じゃれたホ […]
2024年12月6日 / 最終更新日時 : 2024年12月16日 vicFuji_ws_h31 シネマティックな人々 観客と作り手の対話を即興で捉える 「愛の茶番」江本純子監督 一般的にイメージする映画の概念をはるかに超越しているのは間違いない。劇団「毛皮族」など演劇を中心に活動する江本純子監督(45)の長編第2作「愛の茶番」は、観客と作り手の境界を取っ払って、即興性に貫かれている革命的な作品 […]